共依存とは

共依存とは人間関係そのものに依存している依存症のことです。

例えば夫の暴力に耐える妻、
アルコール依存者の世話をすることを生きがいとしている人、
相手から愛されることを目的とした恋愛関係、
などが共依存の主な例です。

共依存症の人は他の人に必要とされることで自分の存在価値を見いだします。
一般的に共依存者は自己愛や自尊心が低い傾向にあります。

共依存者は自己評価が極端に低いため、
他の人（家族や友人、恋人など）の問題の解決にばかり気をとられ、
自己を犠牲にした献身的な行動をとります。

共依存という言葉の始まりはアルコール依存症患者の家族です。
アルコール依存症患者が家族の世話に依存し、
またその家族も患者の世話をすることで
自分たちの生きがいを見いだすという悪循環が生まれました。

この悪循環の結果、アルコール依存症の回復も遅れてしまいます。

もともとはアルコール依存症患者の精神的弱さが
回復の遅れの原因だと考えられていましたが、
共依存症の発見によってアルコール依存症の回復には、
患者の世話をしている人の治療も必要であるという認識が得られたのです。

共依存は機能不全家族で育った境界性人格障害の人が陥りやすく、
一度共依存関係ができてしまうと、
先ほどのアルコール依存症の例のように悪循環が生まれてしまうので、
カウンセリングを受ける等してしっかりと治療をする必要があります。

最初に挙げた例のように、
少しでも共依存の可能性があると思われた方は
共依存の専門家の診断を受けてみることをお勧めします。